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ドライアイ研究会・主旨
 

ドライアイ研究会は近年臨床の場で増加する一方のドライアイの研究を目的として、平成2年1月に発足した。現在ドライアイ患者数は日本国内だけでも800万人いるといわれ、その疾患に対する診断や治療、ならびに研究への必要性が高まってきている。 本研究会はドライアイに関する研究の促進に加えて正しい理解を通じて患者のケア及び研究の質の向上を図る他、国内に限らず海外からの情報も積極的に取り入れ、この分野では歴史が浅いが急速に患者数を増やしているこの疾患の研究に取り組んでいる。

 活動としては毎年2〜3回の研究会開催をはかることとして、現在までに18回の研究会が行われた。 平成2年発足当初30名だった参加者も平成11年11月では関連他科の医師や研究者達を含めて100名以上となっているので、この場は眼科医だけでなくすべての会員にとって貴重な意見交換の場として利用されている。 通常演者には国内外の各大学・病院の医師を迎え、時には研究会の代表者がオーストラリアなど海外の施設や学校で講演することもある。 多くのメンバーが海外のドライアイ研究関連者と連絡を密にとりあい、共同研究を行ったり国外で行われる国際学会やワークショップに参加して世界最先端のドライアイの治療法を学んでいる。

 1994年は概念の統一をはかるために「ドライアイの定義と診断基準」を作成した。 これは現在全国の各医師が持つドライアイに関する考えがまちまちである為に、診断の統一性がとれない状況を改善しようとドライアイ研究会を母体にして「ドライアイ診断基準委員会」というものを作り、まとめたものである。

 ドライアイの概念は年代と共に変化してきた。古典的な概念の代表は「涙液生産量の低下」によってドライアイを定義するのが主流であったが、本研究会でのドライアイの定義とは「涙液(層)の質的または量的な異常により、引き起こされた角結膜上皮障害」である。 ここでは「涙液の異常」と「角結膜の異常」両方もつものをドライアイ確定例とし、片方の異常のみを持つものをドライアイ疑い例とした。涙液と角結膜異常を定義する検査法については「どの施設でも施行できること」と「検査値の正常範囲がある程度決められていること」が条件に挙げられているが、実際のところ現在完全なドライアイの検査というものがない為に正常値がはっきりしていない理由から、一般の診断基準としては認められていない、一部の施設でしか行われていない特殊な器械による検査を参考としてとり入れることとした。 今回の疾患定義はドライアイの診断を客観的かつ統一して行うことによりドライアイの病態像の検討を進めるのに有用であると考えられる。 近々にこの診断基準の見直しを行う予定である。

 ドライアイは目が乾く、ごろごろするという不快感程度の症状から始まり、悪化すると日常生活に多大な支障をきたす現代病である。 ドライアイ研究会はこの急増中の疾患に対処する為に一日も早く治療薬・検査法の開発をするよう全力を注いでいる。 今後は一般患者さんへの情報公開の為に、ドライアイ研究会ホームページの充実、市民公開講座の開催なども積極的に行っていこうと考えている。

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